日常生活の中で、私たちはよく「統計」という言葉を使います。あるデータを集めたり、まとめたり、計算したり……というケースに使うことが多いようですが、いったい「統計」というのは、どのような意味を持っているのでしょうか。



 「統計」とは「統計数学」の略であるといえます。つまり、ある意図をもって集められた数字や、それらを加工して得られた結果の数字が「統計」なのです。その数字を求めるために考え出されたいろいろな方法を、統計手法と呼び、それらの全体を扱うのが「統計学」ということになります。
 また、「統計」というと、統計=計算式=難解なものというイメージでとらえがちですが、果たして、本当に「統計」は難解なものでしょうか?

 確かに、全体を見ると数式は多いですが、実際に使う場合は、それほど難解な式が出てくる訳ではありません。しかも、最近は、パソコンのソフトウェアを利用出来ます。基礎的なしくみさえ理解していれば、あとは、ソフトウェアによる計算結果によって判断出来ます。




 
統計とは?
 

時系列データ
 商品の販売データの場合、新製品、改良品の販売データとの整合性が問題になります。
 年次別月次別データとして利用する場合、時系列的にみて同質なものが得られるよう、データの継続性について注意する必要があります。
 企業においてデータを利用する場合、将来への推測、予測をするためというケースが多いと思います。そのために、分類ごとに整理されたデータは、現在のものでなくてはなりません。前年以前のデータを利用する場合は、そのデータを現在の分類に基づいて再編成しておく、即ち、過去の分類と現在の分類の整合性を図る必要があります。




データの性質(出所)及び条件
 売上データの定義が、経理部門と営業部門では違うこともあります。返品の取り扱い、締日の関係などでデータの扱い方が異なる場合です。統計データとして使う場合は、同じ定義、条件で集計されたものを利用しないと分析そのものの信頼性が無くなってしまいます。
 
   


データの時間的背景
 
得られたデータは1か月分なのか、一年分なのか、また、時期はいつなのかという時間的な属性をはっきりとさせる必要があります。



名目なのか、実質なのか?
 今の100万円と50年前の100万円の価値を同じとして良いはずはありません。一年前でも同様のことがいえます。即ち、単純にその時点の物価水準で評価(実質)する場合と固定した物価水準で評価する場合とは違いがあります。


ストックなのかフローなのか?
 工場における在庫量など、ある時点で得られるものはストックの概念に基づく量です。これに対し、1年間の生産量などはフローの概念によるものです。


グロスなのかネットなのか?
 グロス量とは重複を認めた上で加算した量であり、ネット量は、重複を排除の上、加算した量です。生産額はグロス量の概念に属します。



データに季節調整が行われているか?
 データには季節調整が行われている場合も多いので、取り扱いには注意が必要です。



 分析には正しいデータを使うことが前提であることは当然のことです。しかし、このデータの正確性は、意外と無視されがちです。「正しい」と思っているデータが、意外に「正しくない」というケースがかなりあります。
 一般に、企業において扱うデータには、社内データ及び社外データがありますが、それぞれ、データの取り扱いには注意が必要です。

 
 統計分析を行う際は、ほとんどの場合、パソコンのソフトウェアを利用することになります。複雑な統計手法も容易に瞬時に計算されますが、以上のような基本的なデータに関する基本的な知識を踏まえた上で利用しないと正確な結果は得られません。

 複雑に並んだデータを万人がわかる数値に変えられる統計手法は、複雑に入り混じった現代社会において、道を間違えずに、一番ベストの選択をさせてくれる道しるべに値します。
                    

                        
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統計分析のすすめ